GPSとGIS



GISとは何か

 GISは,Geographic Information Systemsの略で,地理情報を扱うシス テム=一種のソフトウエアです。GPSは,Global Positioning Systemの略で, 全地球測位システムと訳しますが,簡単にいえば位置を特定してくれるセンサー で,時間を特定してくれる時計と同じようなものです。略語は似ていますが, 実は全然違うものです。 GISは,もともと,1960年代にカナダ全土を管理するために出来たといわれて います。カナダは国土が広大で,紙の地図を広げて人間のアタマで理解できる 限界を超えてしまった。言い換えれば,紙の地図による管理の破綻が原因とい われています。そのころは,衛星を使うのではなく,航空写真から地図をつく り,土地利用,植生,動物分布,水源分布をメッシュ情報やベクトル情報に落 としていました。当時の衛星写真の精度は,1ピクセルが数百mというもので したから,使い物にはならなかった。GISに衛星写真が本格的に使われるよう になったのは1990年代で,以後,この分野は相当進化しました。つまり,GIS というのは,測量技術の進歩の延長上にあるのです。



GPSの可能性

 GPSはGISのひとつの入力デバイスとして使えます。現時点でGISにとってGPS は大変有力なツールですが,ただ,今後どうなるかはわかりません。というの も,たとえば街中にさまざまな発信拠点が出来たりすれば,測位方法も変わっ たりするからです。たとえばブルートゥースで位置情報がわかるようになるか もしれませんからね。マッピングされた情報をインターネットでボトムアップ に集約して日本地図をつくるというようなことを考える人が出てきましたが, それらはごく最近出来るようになった枠組みです。GPSが普及する以前は,光 学系の測量をしていたり,航空写真を撮って人手でプロットして位置情報を作 成しており,位置情報を作ることは普通の人にはできっこないことです。とこ ろが,最近は位置情報がきわめて安いコストでかつ簡単につなげられるように なってきました。これは「位置情報の大衆化」といえるかもしれません。ただ, こうしたツールを一般の人が手にするようになると,空間の使い方が変わって くるように思うのです。私たちの時間の使い方だって時計の普及で大きく変わ っているわけですよね。同じような期待があります。ユビキタスネットワーク 系で位置情報を重要視している方もいるのですが,彼らは一般的に屋内を考え ている人が多いですね。その場合は,一般に,RFIDといったセンサーが室内 に取り付けられていて,近くを通ると反応する仕掛けです。そのセンサーをた くさん取り付けることで位置がわかるというものです。ですから,位置情報と いっても僕たちが扱っているものとはまったく違います。GPSのよいところは, 世界中どこでもデータが取れることです。携帯電話でもその機能を搭載したも のがでてきました。ただ,室内では取れないし,空がきちんとあいていないと 衛星をきちんとつかめないので精度を出せません。位置情報に関しては期待さ れている方が多いのですが,ほとんどの方が精度が高く,安定して位置情報が 取得できると思っているようです。実際には,今の段階ではそれほど高い精度 を安定して供給はできないのが現状です。したがって現在の携帯のサービスは その精度で粗がでないものまでです。たとえば,表示の地図の縮尺もあまり拡 大できないでしょう?拡大すると粗がでるからです。



GPS&GIS時代の位置の基準

 位置情報の技術は、近年、長足の進歩を遂げました。特に、GPSとGIS(地理情報システム)の出現は、これまでの測量や地図の世界を根底から変える可能性があります。これらの技術は、ここ数年で相当普及してきましたが、本格的な利用はむしろこれからで、両技術が融合されることにより近い将来爆発的に利用が進むものと予想されています。  GISでは、ものの位置をすべて座標値で表現します。 この場合、GISでは、コンピュータが扱いやすいように、それぞれのパイプの位置を座標値で表示しておきます。そして、2本のパイプの位置関係は、座標値から導き出すのです。このようにものの位置を座標値で表現した場合、座標値が正確でなければ、パイプ相互の位置関係を誤る恐れがあります。GISにはいろいろな種類があり、必ずしも高い精度を必要としないものもありますが、ライフライン等の施設管理用のGISでは数cmの精度が必要になります。また、ライフライン網は1つの都市だけで閉じていません。したがって、GISを用いて隣接する都市をまたがって支障無く施設管理を行うためには、広域にわたって高精度な位置情報が必要になるのです。  このことから、測地基準点成果がGISの基礎として使えるものであるためには、第一に、全国にわたって極めて高い精度を保持していることが必要であることが分かります。  これらのライフラインは、空港や港湾にも接続していることでしょう。航空機や船舶はGPSが利用され世界測地系に基づいて運行されることがほとんどですが、空港や港湾施設のGISにおいて、世界測地系で施設の位置を表示しなければ混乱を起こす原因となることも考えられます。  GISが普及すると、GISのネットワーク化、データの共有化・分散化がどんどん進みます。そうすると、初め国内のことだけを想定して作られたGISであっても、やがて国際的な関係がある他のGISと繋がりが発生して来る可能性が十分あります。  このことから、測地基準点成果がGISの基礎として使えるものであるためには、第二に、世界共通の座標系である世界測地系に基づいていることが必要であることが分かります。



GISとGPSの違い

 GISは 地理情報システム(GIS:Geographic Information System)は、地理的位置を手がかりに、位置に関する情報を持ったデータ(空間データ)を総合的に管理・加工し、視覚的に表示し、高度な分析や迅速な判断を可能にする技術です。 GPSは グローバル・ポジショニング・システム (Global Positioning System (GPS),全地球測位システム)とは、米国によって運用される衛星測位システム(地球上の現在位置を測定するためのシステムのこと)を指します。



地理空間情報とは

 地理空間情報とは、空間上の特定の地点又は区域の位置を示す情報(位置情報)とそれに関連付けられた様々な事象に関する情報、もしくは位置情報のみからなる情報をいいます。地理空間情報には、地域における自然、災害、社会経済活動など特定のテーマについての状況を表現する土地利用図、地質図、ハザードマップ等の主題図、都市計画図、地形図、地名情報、台帳情報、統計情報、空中写真、衛星画像等の多様な情報があります。 地理空間情報は、その位置情報をキーにして異なるデータを重ね合わせることで、分析等の活用がなされることから、様々な主体によって整備されるデータ間で位置情報の整合がとれている必要があります。このためには、地理空間情報を空間上の位置に対応づけるための基準となる基盤地図情報の整備・更新・提供が必要です。 基盤地図情報とは、地理空間情報活用推進基本法第2条第3項において、「地理空間情報のうち、電子地図上における地理空間情報の位置を定めるための基準となる測量の基準点、海岸線、公共施設の境界線、行政区画その他の国土交通省令で定めるものの位置情報(国土交通省令で定める基準に適合するものに限る。)であって電磁的方式により記録されたもの」と定義された、電子的な地理空間情報である。地理空間情報の整備に基盤地図情報が活用されることにより、地理空間情報の相互活用が容易になります。



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WillGPSは、PCやiPhoneなどのスマートフォンからリアルタイムで追跡する事ができるGPS発信機及び位置情報サービスです。電波がなければ利用できなくなる一般的なGPS位置検索サービスとは異なり、電波がない場所でもGPS情報を一旦端末に保存し、定期的に電波を通じてGPS情報を発信する仕組みです。この仕組みにより、携帯電波がないエリアでも利用可能となり、より広範囲のGPS追跡が可能です。 また、GPS発信機に3Dモーションセンサーが内蔵しており、移動しない場合は自動的にスリープ状態に入るため、従来のGPS発信機より電池寿命が長く、長時間追跡できます。


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