GPSと動物観察



野生動物をとことんGPS追跡

 バイオロギングという言葉を聞いた事はありますか?野生動物に電波発信機を付けてどこにいるかを調べる、ということは以前から行われてきましたが、最近ではこうした位置情報だけではなく、動物が何を見て、何を聞いて、どこに、どのように動いたのかを、動物自身に取り付けた観測機器によって記録していく手法が開発されています。つまり、「動物(bio)自らが記録する(logging)」 のが、バイオロギング。野生動物の行動を24時間観察する事は難しいことですが、こうした最新の機器を使うことで今までわからなかった動物たちの行動がわかってきました。 彼らの行動をちょっと覗いてみましょう。



リアルタイムにカラスとクマを追跡する

 野生動物に小型の発信機をつけ、その行動をリアルタイムに追跡する。そんなアニメやSFのようなことが実現しつつあります。(株)数理設計研究所が開発した、GPS-TXがそれだ。従来のGPS発信機は、発信機内部のロガーに記録された位置情報を得るために、発信機を再度回収する方法と、位置情報を衛星に送り地上でキャッチする方法とがあります。しかしどちらの方法も位置情報を知りえるには、数時間から数日以上かかってしまいます。GPS-TXは位置情報を地上に設置した受信局に送り、そこからインターネットを介してみることができるため、リアルタイムで対象物の居場所がわかります。このGPS-TXを盛岡のカラスと遠野のクマに装着し、調査を行ないました。冬のカラスが向かった先は?クマの調査中に起こったハプニングとは?始まったばかりの研究ですか、その取り組みを紹介したいです。



ハイテク機器を駆使して動物の生態を追う

 動物にセンサーをとりつけて動物の追跡調査を行うと言えばハイテクに思うかもしれませんが、実はとてつもなく体を使う作業です。ときには泥だらけ、フンだらけになることもあります。それでも動物たちはどこで何をしているのか、動物のことをもっと知りたいという好奇心で研究を続けているのです。  動物行動学は現場に行く楽しさ、生き物の多様さを感じることができる面白い分野です。高校生のあなたは生まれたときからハイテク機器と接していますから、新しい発想を持ち込んでくれると期待しています。



動物の暮らしを24時間見てみたい

 動物行動学では生き物の行動を観察し、記録・分析します。昔は人間が観察できない時間や場所での動物の行動はわかりませんでした。例えば地面にいるアリ1匹を目で追ってみてください。石の間に入ったり、巣穴にもぐったりするとたちまち見失ってしまうので、人間が観察していられるのは、ごくわずかな時間です。私たちの見えないところで、動物たちは何をしているのか、この素朴な疑問に挑むのが、「バイオロギング」を使った動物行動学の研究です。  バイオロギングとはセンサーやGPS、ビデオカメラなどのハイテク機器を動物につけて、動物の行動や目にしている世界を記録しようという手法です。



極地の海の大きな生物(海鳥、ペンギン、アザラシなど)を調べる

 海で生活する動物たちの行動・生態を直接観察することは難しく、陸上で生活する動物にくらべて研究が大きく遅れています。海で餌をとる鳥類・哺乳類がどこで何をしているのかを、動物にGPSやカメラ、加速度、深度といったセンサーのついた記録装置を取り付けることで調べています。



富士サファリパークのGPS走行

   屋外に設定されたコースをマイカー、専用バス、GPS搭載のサファリナビゲーションカーなどで走行することで、間近に動物を観察することが出来る。園内に生息する動物の数も多いです。車で周る他にサファリゾーンの外周を歩きながら自然散策や動物観察ができるウォーキングサファリ(冬季休業)や実際に触れる(餌やり)ふれあい広場、猫や犬の館などがあります。



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WillGPSでリアルタイム追跡しましょう。

WillGPSは、PCやiPhoneなどのスマートフォンからリアルタイムで追跡する事ができるGPS発信機及び位置情報サービスです。電波がなければ利用できなくなる一般的なGPS位置検索サービスとは異なり、電波がない場所でもGPS情報を一旦端末に保存し、定期的に電波を通じてGPS情報を発信する仕組みです。この仕組みにより、携帯電波がないエリアでも利用可能となり、より広範囲のGPS追跡が可能です。 また、GPS発信機に3Dモーションセンサーが内蔵しており、移動しない場合は自動的にスリープ状態に入るため、従来のGPS発信機より電池寿命が長く、長時間追跡できます。


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